水郷佐原文福のかきもちレシピ
当店のかきもちレシピは水郷佐原農家の寒餅で作るかきもちレシピのご紹介です。作り方手順は下記をクリックしてご覧くださいませ。
寒餅で作るかきもちレシピ
かきもちレシピのワンポイントアドバイス
- 美味しいかきもちの作り方の時期
- 昔のかきもちの作り方は、寒の入り(小寒)の1月5日から、寒明けの立春までに作る乾燥させた生かきもち、生たがね餅のことで、佐原では特に寒餅とよんでます。この時期に作る生かきもちは寒仕込みされて米の旨味が出て大変に美味しくなります。
- 今は昔と農業事情が変わり、12月初旬から3月初旬の寒い時期に寒餅を作ります。
- 作る時期の気温が最高気温13度以下と最低気温1度以上が目安です。
- かきもちの乾燥は最低気温が零度以下の地域は凍らないような対策が必要です。
- 例:部屋に餅を取り込み、毛布やゴザなどをかぶせて温度を確保する方法。
- 寒い地方では、餅をつく時に凍らないように塩をいれてかきもちを作ります。
- 美味しいかきもちの作り方は乾燥が命
- 寒餅の乾燥は、生かきもちで20日間以上の陰干しでジックリ自然乾燥させます。この乾燥でかきもちを焼いて食べたときの美味しさが決まります。(あげ餅は13日から15日間前後と一番短く、たがね餅は18日間前後の乾燥時間が掛ります。)
- 陰干し前に天日干する方がおりますが、干し過ぎると割れ折れの原因になります。
- 最後の総仕上げで陰干しした生かきもちを、更に焼く前の天日に干します。
- 陰干しで仕上げたかきもちは、天日干しても折れる割合が少なくなります。
- 天日干しされたかきもちは、焼く、揚げると更に旨みが増して美味しくなります。
- 美味しいかきもちの作り方は良いもち米選びが必須
- 良いもち米を探す方法は、ついた餅を食べて美味しいもち米で作ります。直接、農家の方に教えて頂くのが確実です。 または、親切なお米屋さんに聞く方法もあります。
- 美味しいかきもち作り方のための良いもち米選びの3条件
- 1.良く練れるもち米
- 2.色が白く、ツルンとなる餅
- 3.食べた時、美味しい餅
- 良いもち米選びの詳細は、ここの「上手な美味しい餅のつき方」を参照にどうぞ。
"かきもちレシピ手順"
このかきもちレシピには、餅つきは割愛してあり、板に載せた棒状のなまこ型の餅を切るところから始めます。餅つきから始めたい方は、ここの餅のつき方を、焼き方、揚げ方はここのかきもち食べ方をクリックしてください。
- なまこ型のかきもちを固めます
- ついた餅は風の当たらない場所に置いとくと自然に固まります。(朝、つき終われば翌朝に切れますが、1日置いた方が切りやすいと思います。餅の状態を見て臨機応変にどうぞ。
- かきもちに切ります
- 佐原のかきもちは、5mm前後の厚さで切ります。余り薄いと美味しくなく、厚すぎると乾燥が芯まで出来なく、焼いたり、揚げたりした場合に硬い芯が残ります。また、厚すぎるかきもちは、陰干しの段階で自然に割れる原因にもなります。
- 陰干しをします
- 寒餅は風と陽の当たらない寒い場所、または部屋で乾燥させます。風と陽の当たる場所は折れる原因になります。
- 陰干しの仕方
- 切ったかきもちは木枠に網を張りその上に並べます。一番いい方法は、網を載せる棚を作るのが良い方法です。餅の表裏が均一に乾燥ができるように餅の裏表をひっくり返します。
- 寒餅に仕上げる期間
- 18日間前後を目安とします。最近は暖冬の影響で、陰干しの期間が長くなってます。(切った生かきもちを天日に長時間干す方がいますが急激な乾燥をすると、折れる原因にもなり、ゆっくり時間を掛けて蔭干し乾燥するのがコツです。)
- 寒餅の仕上がり目安は音と色と肌触り
- 10日間前後になったら、かきもちとかきもちをたたくと、カチカチと乾いた音がしてきます。乾いた音がしない場合はまだまだです。 色は、切った時の白い餅色〜鼠色から飴色に〜元の白に近い鼠色か薄い飴色に変化して出来上がります。また、餅の肌触りがシットリではなく、餅の表面のザラザラ(餅に出る粉)が指で分かるようになるまでが目安です。
- 陰干しのやり過ぎに注意
- かきもちの作り方の中で仕上がりの判断は大変に難しく、これは言葉で説明できなく経験を積む以外にありません。ここが、かきもち作りの難しい所だと思います。特に、かきもちの作り方1〜8までで、「うまい、マズイ」が7割り方決まってしまいます。
- 焼く前の天日干し(天日干しで寒餅の堅さがとれ、より美味しくなります。)
- 出来上がったかきもちを食べる前に天日に干します。陽に干すと芯まで焼けてシャリシャリになり、米の甘みがより一層に引き立ちます。冬は陽だまりで6時間前後、夏は2〜3時間前後を目安とします。(注:当店の生かきもちに限ります。)
- 天日干しの仕方
- 良く陽の当たる場所にゴザ、ダンボールなどを敷いて、食べる分だけの餅を干します。(天日干しの見極めも経験以外にありませんので、最初は下記のようにして下さい。)
- 天日干しの目安
- 仕上がりは、ご家庭のオーブントースターで試し焼きします。かきもちの真ん中、または、所々が山のように「プクッ、プクッ」と膨らむのはまだで、餅全体が横に広がる(左の写真)ようならOK牧場です。しかし、食べる方の好みにもよりますので、ご自分の好みに合わせてください。
以上がかきもちレシピです。尚、ご質問はお問い合わせフォームからお願いします。
"たがね餅の作り方"
たがねの餅作り方はかきもちレシピと同じですが、ただ違う箇所はうるち米ともち米を混ぜて餅をつき、基本は、「ゴワゴワ」につくのが基本です。佐原農家では、うるち米50:もち米50又は、うるち米60:もち米40が主流です。 また、たがね餅はもち米の割合が多いほど(もち米の割合が6割り以上)かきもちに味が似てきて、食べたときたがね餅本来の噛めば噛むほど、米のうまみと香ばしさ、独特の食感が無くなりかきもちのような味になってしまい、区別がつきません。 たがね餅は独特の食感が命です。昔から佐原農家ではたがね餅とかきもちは別の食べ物として位置づけされております。 「鯉」と「鮒」ほど明確な違いがございます。 (鯉は、鯉の美味しさがあり、鮒は、特に寒鮒(真鮒)は鯉以上に美味しい川魚です。)
また、特にたがね餅を作る時の注意点は、たがね餅のもち米が多過ぎますと「餅の練り過ぎの原因」になり、乾燥した仕上がりも堅く石のようなたがね餅になってしまいます。 たがね餅の美味しさは、餅のつき方と、製造時の厚さが大きく影響します。厚いほど堅くなり、薄すぎも食べた時あまり美味しくありません。 佐原のたがね餅は、厚さ:5mm前後、長さ:6cm前後、幅3cm前後の大きさで「ナマコ型」で作るのが通常です。